2019年8月27日火曜日

「昇降機の適切な維持管理に関する指針」の変更点

平成28年2月に国土交通省が、昇降機の所有者及び管理者に向けた「昇降機の適切な維持管理に関する指針」を取りまとめました。


これは「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」に替わるものであり、日本建設設備・昇降機センターのウェブサイトでも、旧指針から新たに策定された新指針の活用をすすめる記載があります。


「昇降機の適切な維持管理に関する指針」等の策定・公表(国土交通省、平成28年2月)




旧指針から新指針の変更点として、1番わかりやすいところは点検に関しての項目です。


旧指針には、下記のように点検の頻度は”おおむね1月以内”ごとと記載があります。
第12 定期点検・整備等
1 所有者等は、昇降機の維持及び運行の安全を確保するため、使用頻度等に応じて専門技術者に、おおむね 1 月以内ごとに、点検その他必要な整備又は補修を行わせるものとする。


新指針では、この部分が”使用頻度に応じて”というような内容に変更されています。
第二章 昇降機の適切な維持管理のために所有者がなすべき事項
第1 定期的な保守・点検
1 所有者は、自ら適切に保守・点検を行う場合を除き、保守点検契約に基づき、昇降機の使用頻度等に応じて、定期的に、保守・点検を保守点検業者に行わせるものとする。


これは、旧指針が平成5年に制定されてから約30年近く経っており、昨今では遠隔監視や遠隔点検も行われているため、有人点検の頻度が流動的になっているためです。




ただ、”おおむね1月以内”から”使用頻度に応じて”と変更されると点検回数が減るのではないかという気がするかもしれませんが、大切なことは「適切な点検」を行うことです。


有人であっても遠隔であっても、きちんと点検するということ、事故を起こさないことが目的であり、専門技術者のおおむね月1以内ということも目安でしかありません。


管理している昇降機に応じて、例えば有人点検を年12回していた場合、有人点検を年6回に変更し、毎月遠隔点検するなど、保守点検業者と相談しながら点検を行っていくべきといえます。




また、新たな指針では、技術力のある保守点検業者を選び、保守点検契約に必要事項を盛り込んで、保守点検や定期検査を行うとあります。


もちろん、費用対効果も重要なポイントになりますので、それらを踏まえトータルで提案できる保守点検業者を選ぶことが大切です。


昇降機の適切な維持管理に関する指針
昇降機の適切な維持管理について(リーフレット)


2019年7月10日水曜日

エレベーター制御盤のリレー制御方式とは?




リレー制御方式とは「継電器」と呼ばれる、回路の電力の断続に伴って別の回路の接点を開閉する装置を使用した制御方式です。



昔はエレベーター制御盤で使用する制御回路に、リレー制御方式が採用されていました。

これは手作業で制御回路を構築するもので、多大な費用と労力がかかっていました。また運転のたびにバチバチと大きな機械音がなることも問題の一つでした。

それがIC(集積)回路が現れたことでマイコン制御となり、機器設定、回路設計などの労力が激減しました。



また、電磁接触器による制御方式もあります。

これは電磁石により操作される接触器で、サーマルリレーなど、電動機、電熱装置その他の主回路を入切するために使用されます。


2019年5月27日月曜日

単相100V、200Vと三相200Vの違い(弊社昇降機の場合)


電気を送る方法は、単相100V、単相200V、三相200Vの3種類あります。


一般家庭で主に用いられるのは「100V単相」です。

単相は、1種類の電気を2本の電線で送電する方法です。

一般家庭の多くの電化製品に使用する電源が100V単相です。


また単相には、100Vと200Vの電圧があり、用途によって使い分けます。

多くの場合、単相100Vが使われますが、近年では家庭用のパワフルな家電製品が増えたことで、単相200Vが選ばれることもあります。

単相200Vを使用する場合、100Vとコンセントの形状が異なるため、別途工事が必要です。


三相200Vは主に工場などで用いられ、「動力」とも呼ばれます。

三相は、周期をずらした3種類の電気を3本の電線で送電する方法です。

動力用・送電用の大きな電力で、産業用機械などの大きな機械に使用します。


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弊社の昇降機でもご紹介いたします。

弊社の小荷物専用昇降機(コンパクトタイプ)の場合は、単相200Vでご提案しています。

ご希望があれば、三相200Vでもご使用いただけるように変更可能です。


2019年5月13日月曜日

ブルーリフトの過負荷制御装置

ブルーリフトの過負荷制御装置は、モーターに異常があれば反応し、回路を遮断する安全装置です。


具体的には、ブルーリフトの制御盤にあるサーマルリレーが、モーターに過電流が流れると作動し、モーターを損傷から守ります。

サーマルリレーとは:
サーマルリレーは、回路に過大な電流が流れた際の温度上昇により、回路を遮断する装置。



例えば 「荷物がひっかかってかごが動かない」等の異常があった際、過負荷制御装置が働き、モーターに電流が流れなくなり停止します。

他にも、下記のような場合が考えられます。
・最大積載質量を超えた積載をしている状態
・動作時の異常により、電源が入ったままかごが動かない状態


また、モーターには負荷時間率として、通電時間と停止時間の1サイクルが決められています。

これらを適正に守って使用することが大切となります。


2019年2月20日水曜日

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則をご存知ですか?

この法則は、アメリカの損害保険会社で安全技師の仕事をしていたハインリッヒ氏が導き出した法則です。


「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「傷害のない事故」があるというものです。

<1対29対300の法則>ともいわれています。

ハインリッヒは、300件の「傷害のない事故」の背後には数千の不安全行動や不安全状態があることも指摘しています。




労働災害が発生する原因は、労働者の不安全行動のほか、機械や物の不安全状態(事故が発生しうる状態)があると考えられています。

不安全行動は不安全状態の9倍もあり、労働災害のうち、98%は予防可能であるともいわれています。


厚生労働省では、不安全行動の類型として以下12項目を、不安全状態として8項目を上げています。

【労働者の不安全行動】
1:防護・安全装置を無効にする
2:安全措置の不履行
3:安全な状態を放置
4:危険な状態を作る
5:機械・装置等の指定外の使用
6:運転中の機械・装置等の掃除、注油、修理、点検等
7:保護具、服装の欠陥
8:危険場所への接近
9:その他の不安全な行為
10:運転の失敗(乗物)
11:誤った動作
12:その他

【機械や物の不安全状態】
1:物自体の欠陥
2:防護措置・安全装置の欠陥
3:物の置き方、作業場所の欠陥
4:保護具・服装等の欠陥
5:作業環境の欠陥
6:部外的・自然的不安全な状態
7:作業方法の欠陥
8:その他

出典:【厚生労働省】職場の安全サイト:不安全行動


また、ハインリッヒの法則における「損害のない事故」は”ヒヤリ・ハット”とも呼ばれており、この情報をできるだけ把握し、未然に防いでいくことが必要となります。

その際には、厚生労働省が出されているヒヤリ・ハット事例が役立ちますので、一部をご紹介します。

○簡易リフトに水産食料品を積んだ手押し台車を入れ、のぞき込みながら可動ボタンを押して頭をはさまれそうになった

【業種】
水産食料品製造業

【作業の種類】
貨物用エレベーター(簡易リフト)による荷降し

【ヒヤリ・ハットの状況】
水産食料品加工済の製品パレット6枚(1枚重量約15㎏で計90㎏)を台車に積んで貨物用エレベーター(簡易リフト)に載せ、リフト内をのぞきながら運転ボタンを押したため頭部が挟まりそうになった。

【原因】
・身体を搬器に半分入ったまま操作ボタンを押した。
・安全装置(身体が簡易リフト内にあるときは、搬器、ドアが動かない)が不十分であった

【対策】
・貨物用エレベーター(簡易リフト)の安全装置の完備と定期点検(始業点検、月例、年次検査)を実施する
・重要な取扱い方法を明示し、その実施を徹底する


出典:【厚生労働省】職場の安全サイト:ヒヤリ・ハット事例

ハインリッヒの法則は、数字そのものではなく、事故と災害の関係を示す法則として、いまでも十分に活用できる考え方です。

こうした法則や事例を活用しながら、危険を把握し、災害の防止に繋げていきたいですね。


2018年12月14日金曜日

川湯温泉、復興のお手伝い

先日、おはよう朝日ですの「あなたの町を盛り上げ隊」のコーナーで川湯温泉が紹介されていました。

台風20号の浸水被害により受けた影響から、例年行われている千人風呂を開催で、川湯温泉が復興できたというメッセージにしたいという内容でした。

おはよう朝日です(2018年12月6日放送回)

微力ながら、弊社も旅館にあるエレベーターの改修工事でご協力させていただきました。

皆さま12月22日の開湯に向けて奮闘されています。川湯温泉の一日も早い復興をお祈りいたします。


2018年11月14日水曜日

リフト・エレベーター戸の構造や開閉方向の種類

エレベーターのかご戸や乗場戸(積卸口戸)は、戸の構造や開閉方向により様々な種類にわかれます。

ここでは、簡単に戸の構造や開閉方向の種類をご紹介します。

戸の構造による種類


パネル戸


エレベーターのドアパネルに一般的に使われる表面が板状の戸。ドアパネルとは、かご及び乗場(積卸口)の出入口の戸の扉本体部分のことです。



折りたたみ戸


アコーディオンのような折りたたみ式の戸。ホームエレベーターの戸に用いられたこともあるが、今はほとんど使われていない戸。


伸縮戸


多数の縦の小柱を有する格子状の戸で、小柱の間隔が変化し、戸自体が伸縮することにより開閉する構造の戸。



セーフティーゲート


縦棒の感覚が変化せず、伸縮しないもの。



パネル戸の開閉方向による種類


水平方向に開閉するもの(引き戸)


・片引き戸


戸が間口方向に水平に開閉する戸。エレベーターの出入口の戸で最も一般的なもの。パネルの枚数により一枚片引き戸、二枚片引き戸、三枚片引き戸などがある。

一般的には、直線上に開閉するが、中には円筒形の展望用エレベーターなどで円弧状に開閉する引き戸もある。




・両引き戸


片引きと同じく、戸が間口方向に水平に開閉する戸。こちらもエレベーターの出入口の戸で一般に使われるもの。

パネルの枚数により二枚両引き戸、四枚両引き戸などがある。なお、二枚両開き戸など、四枚両開き戸など呼ぶ場合もある



垂直方向に開閉するもの


・上げ戸


上方向にスライドして開く戸。パネルの枚数により一枚上げ戸、二枚上げ戸などがある。上開き戸と呼ぶ場合もある。

建築基準法では、乗用・寝台用エレベーター以外のエレベーターのみ使用が認められている。簡易リフトの多くでも使用されている。

引き戸と比較すると、間口方向(この場合は水平方向)には戸袋を必要としないため、昇降路間口寸法が同じであれば、出入口幅を大きくとることができる。




・下げ戸


下方向にスライドして開く戸。下開き戸と呼ぶ場合もある。

建築基準法では、乗用・寝台用エレベーター以外のエレベーターのみ使用が認められているが、下げ戸は、上方向に戸袋スペースが取れない場合などの特別な場合以外には使われることは少ない。


・上下戸


ニ枚のドアパネルが、出入り口高さのほぼ中央を境に、一枚は上方向に他方は下方向にスライドして開閉する戸

建築基準法では、乗用・寝台用エレベーター以外のエレベーターのみ使用が認められており、荷物用または自動車用エレベーターの乗場の戸に使われることがある。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)では、コンパクトタイプやテーブルタイプの出し入れ口の戸に使われることが多い。




ヒンジを中心に回転して開閉するもの(開き戸)


・片開き戸


ドアパネルの片側の端に取り付けたヒンジを軸に回転するようにした戸。いわゆるスイングドアといわれるもの。




・両開き戸


ドアパネルの左右の端に取り付けたヒンジを軸に回転するようにした戸。いわゆる観音開きといわれるもの。



あくまで一部分ですが、戸の構造や開閉方向の種類を確認する場合に役立てば幸いです。

リフト・エレベーターの設置や、それ以外の疑問やご要望に関しても、いつでもお問い合わせをお待ちしています。