2018年11月14日水曜日

リフト・エレベーター戸の構造や開閉方向の種類

エレベーターのかご戸や乗場戸(積卸口戸)は、戸の構造や開閉方向により様々な種類にわかれます。

ここでは、簡単に戸の構造や開閉方向の種類をご紹介します。

戸の構造による種類


パネル戸


エレベーターのドアパネルに一般的に使われる表面が板状の戸。ドアパネルとは、かご及び乗場(積卸口)の出入口の戸の扉本体部分のことです。



折りたたみ戸


アコーディオンのような折りたたみ式の戸。ホームエレベーターの戸に用いられたこともあるが、今はほとんど使われていない戸。


伸縮戸


多数の縦の小柱を有する格子状の戸で、小柱の間隔が変化し、戸自体が伸縮することにより開閉する構造の戸。



セーフティーゲート


縦棒の感覚が変化せず、伸縮しないもの。



パネル戸の開閉方向による種類


水平方向に開閉するもの(引き戸)


・片引き戸


戸が間口方向に水平に開閉する戸。エレベーターの出入口の戸で最も一般的なもの。パネルの枚数により一枚片引き戸、二枚片引き戸、三枚片引き戸などがある。

一般的には、直線上に開閉するが、中には円筒形の展望用エレベーターなどで円弧状に開閉する引き戸もある。




・両引き戸


片引きと同じく、戸が間口方向に水平に開閉する戸。こちらもエレベーターの出入口の戸で一般に使われるもの。

パネルの枚数により二枚両引き戸、四枚両引き戸などがある。なお、二枚両開き戸など、四枚両開き戸など呼ぶ場合もある



垂直方向に開閉するもの


・上げ戸


上方向にスライドして開く戸。パネルの枚数により一枚上げ戸、二枚上げ戸などがある。上開き戸と呼ぶ場合もある。

建築基準法では、乗用・寝台用エレベーター以外のエレベーターのみ使用が認められている。簡易リフトの多くでも使用されている。

引き戸と比較すると、間口方向(この場合は水平方向)には戸袋を必要としないため、昇降路間口寸法が同じであれば、出入口幅を大きくとることができる。




・下げ戸


下方向にスライドして開く戸。下開き戸と呼ぶ場合もある。

建築基準法では、乗用・寝台用エレベーター以外のエレベーターのみ使用が認められているが、下げ戸は、上方向に戸袋スペースが取れない場合などの特別な場合以外には使われることは少ない。


・上下戸


ニ枚のドアパネルが、出入り口高さのほぼ中央を境に、一枚は上方向に他方は下方向にスライドして開閉する戸

建築基準法では、乗用・寝台用エレベーター以外のエレベーターのみ使用が認められており、荷物用または自動車用エレベーターの乗場の戸に使われることがある。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)では、コンパクトタイプやテーブルタイプの出し入れ口の戸に使われることが多い。




ヒンジを中心に回転して開閉するもの(開き戸)


・片開き戸


ドアパネルの片側の端に取り付けたヒンジを軸に回転するようにした戸。いわゆるスイングドアといわれるもの。




・両開き戸


ドアパネルの左右の端に取り付けたヒンジを軸に回転するようにした戸。いわゆる観音開きといわれるもの。



あくまで一部分ですが、戸の構造や開閉方向の種類を確認する場合に役立てば幸いです。

リフト・エレベーターの設置や、それ以外の疑問やご要望に関しても、いつでもお問い合わせをお待ちしています。