2015年1月29日木曜日

エレベーターの停電灯について

エレベーターは、電気で動いているため、停電が発生すると止まってしまう可能性があります。

※停電時自動着床装置が付いている場合は最寄りの階にとまります。


では、その時に、エレベーターの中は真っ暗になるのでしょうか?


答えは、停電灯という小さな電球がバッテリーの電源で停電時でも点灯します。

▲停電灯が点灯している様子


真っ暗闇の箱のなかに、閉じ込められるのは怖いものです。

台風や地震などの自然災害などで、急に停電が発生しても、停電灯の明かりがあることで、心理的な負担を軽減できます。

2015年1月28日水曜日

エレベーターの機械室には何があるのか

トラクション式エレベーターには、「機械室があるタイプ」と「機械室がないタイプ(ルームレス)」があります。


※トラクション式エレベーターとは、"カゴ"と"重り"をワイヤーロープで釣り合わせているエレベーターの最も基本的なタイプです。


「機械室があるタイプ」のエレベーターには、最上部に機械室が設けられています。


では、この機械室には何があるのでしょうか?
簡単に解説したいと思います。


機械室にある装置

・巻上機
・制御盤
・地震感知器
・停電時自動着床装置
・消火器
・換気設備(換気扇・ガラリ) など


補足
巻上機とは、人が乗り降りするカゴを上げ下げする重要な装置です。
制御盤とは、エレベーターの頭脳に当たる装置で、さまざまな機器に電気を供給、管理します。



エレベーターの機械室について、建築基準法では、次のように定められています。

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(エレベーターの機械室)
第129条の9 エレベーター機械室は、次に定める構造としなければならない。
一 床面積は、昇降路の水平投影面積の2倍以上とすること。ただし、機械の配置及び管理に支障がない場合においては、この限りでない。

二 床面から天井又ははりの下端までの垂直距離は、かごの定格速度(積載荷重を作用させて上昇する場合の毎分の最高速度をいう。以下この節において同じ。)に応じて、次の表に定める数値以上とすること。

定格速度 垂直距離(単位 メートル)
60メートル以下の場合 2.0
60メートルをこえ、150メートル以下の場合 2.2
150メートルをこえ、210メートル以下の場合 2.5
210メートルをこえる場合 2.8

三 換気上有効な開口部又は換気設備を設けること。

四 出入口の幅及び高さは、それぞれ、70センチメートル以上及び1.8メートル以上とし、施錠装置を有する鋼製の戸を設けること。

五 機械室に通ずる階段のけあげ及び踏面は、それぞれ、23センチメートル以下及び15センチメートル以上とし、かつ、当該階段の両側に側壁又はこれに代わるものがない場合においては、手すりを設けること。

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2015年1月27日火曜日

エレベーターの定員数の計算方法と一人あたりの体重

エレベーターに乗ると定員○○人と書かれているのを見かけます。



定員数は、「エレベーターの積載量 ÷ 一人あたりの体重」で計算されますが、


ここで、「一人あたり何キロの体重で計算しているのだろうか」と疑問に思いませんか?


実は、一人あたり何キロで計算するのかについては、建築基準法に書かれています。


以下は、引用です。


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建築基準法施行令

(エレベーターのかごの構造)
第百二十九条の六  エレベーターのかごは、次に定める構造としなければならない。

五  用途及び積載量(キログラムで表した重量とする。以下同じ。)並びに乗用エレベーター及び寝台用エレベーターにあつては最大定員(積載荷重を前条第二項の表に定める数値とし、重力加速度を九・八メートル毎秒毎秒と、一人当たりの体重を六十五キログラムとして計算した定員をいう。第百二十九条の十三の三第三項第九号において同じ。)を明示した標識をかご内の見やすい場所に掲示すること。

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これを読むと、「最大定員(積載荷重を前条第二項の表に定める数値とし、重力加速度を九・八メートル毎秒毎秒と、一人当たりの体重を六十五キログラムとして計算した定員をいう。」と書かれています。

つまり、一人あたり65kgで計算されているのです。



例えば、エレベーターの積載量が250kgの定員数を計算する場合

「エレベーターの積載量 ÷ 一人あたりの体重 = 250kg ÷ 65kg = 3.84615...」となり、

端数は切り捨てるので、エレベーターの積載量が250キロの時の定員数は、3人となります。


2015年1月26日月曜日

戸開走行保護装置(UCMP)とはについて

戸開走行保護装置について

平成21年9月施行の現行法に合わせて、エレベーターには

戸開走行保護装置の設置が義務付けられています。

戸開走行保護装置とは国土交通大臣認定に伴う、建築基準法に遵守

する法律である。

現行法までの法律ではエレベーターを停止させるブレーキは2つ

なければならないとの規則はなく、任意の構造となっていました。

しかし、昨今エレベーターの不具合が生じた為に設置の義務付け

がなされる様になりました。

戸開走行保護装置とは、簡単に説明するとダブルブレーキの事です。

独立したブレーキを2つ以上設置し、またコントロールする制御回路も

2つ以上設置するものです。

通常運転しているブレーキ(制御回路)に不具合を起こした時に

戸開走行保護装置によりエレベーターを停止させるものです。

戸開走行保護装置が付いているから良いとなるわけでなく

日常より通常ブレーキの点検・UCMP用ブレーキの点検

ドアロック装置の点検・停電時動作の確認 他 関係機器の

チェックを励行しましょう!







ガイドシュー 荷物用リフト

ガイドシューとは、リフトに付いている部品の一つです。

リフトはガイドレールに沿って、昇降しています。

又、バランスウェイト側にもガイドレールがあり、バランスウェイトも

ガイドレールの沿って、昇降しています。

その為、かごとバランスウェイトには、ガイドレールに沿って

スムーズに走行させる為のガイドシューと言われる物が付いています。

ガイドレールは鉄製の素材のものが多く使用され、ガイドシューは

樹脂製の素材のものなどが使用されます。

ガイドレールとガイドシューには走行する際に、摩擦抵抗が生じます。

その為、ガイドレールにはメンテナンス油を常に馴染ませておく

必要があります。

又、ガイドシューはガイドレールより弱い素材を使用している為に

ガイドシューが徐々に摩耗していきます。

ガイドシューとガイドレールの関係寸法は規定された寸法があり

自ずとガイドシューの限界摩耗値も決まってきます。

又、摩耗したガイドシューを使用していると、走行時に異常音や

着床段差ずれ、昇降路内の各機器との干渉にも繋がり

大変危険です。

定期的なメンテナンスを心掛けましょう!












2015年1月23日金曜日

上開き扉を軽く開ける

工場や倉庫に設置されている荷物用リフトは、「上開き扉」が多く採用されています。


▲上開き扉を採用した荷物用リフト


パッと見ると、「扉を開けるとき重そうだな~」と思うかもしれませんが、実際に扉を開くと、スーっと持ち上がります。


なぜ、扉が軽く開くのでしょうか?


それは、「バランサー」と呼ばれる装置が扉に付いているからです。



バランサーの仕組みは、次のとおりです。

ワイヤーロープを使って、「扉」と「重り」を繋げます。
その間に、滑車を設け、釣り合わしています。


「扉の重さ」を反対側の「重り」を使って、軽減させているので、扉を上にスーッと開くことができるのです。


2015年1月22日木曜日

小型電動リフトのパトライトの役割

当社で設置した「小型電動リフト」に付けた"パトライト"について紹介します。


次は、小型電動リフトの全体を写した写真です。




この小型電動リフトの最上階の部分にパトライトを付けています。



パトライトというと、パトカーや救急車や消防車に付けられているイメージがあると思います。

なぜ、パトライトが付いているのかというと、「緊急事態を周りに知らせる」「注意を促すため」ですね。



この小型電動リフトに付いているパトライトも、「注意を促すため」に取り付けられています。

いつ光るのかというと、外の扉が開いたときです。

外の扉が開いた状態で、小型電動リフトが下に移動すると、転落の危険があります。




2015年1月21日水曜日

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の使用中ランプについて

今回は、小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の使用中ランプについて、紹介します。


使用中ランプとは、次のようなランプです。





使用中ランプは、「かご(荷台)の扉が開いている時」や「かご(荷台)が動いている時」に点灯します(※機種によっては、動作が異なる可能性があります。)。


使用中ランプが点灯している間は、他の階からの呼び出しに応じません。


「なぜ、このような仕組みになっているのか」というと、他の階で料理や書類を"かご"に積み込んでいる時に、"かご"が動き出してしまったら、手などを挟まれて危険だからです。


また、使用中ランプが付いていることで、「今、他の階で荷物の積込み作業をしているんだな」と分かります。
もし、使用中ランプがないと、呼び出しボタンを押したのになかなか来ない!という状況になってしまいます。

2015年1月20日火曜日

エレベーターのカウンターウエイトとは

ロープ式のエレベーター(トラクション式)で用いられている「カウンターウエイト」について、解説したいと思います。

※ロープ式エレベーターとは、エレベーターの種類の一つです。私たちが、マンションやビル、商業施設で見かける多くのエレベーターは、ロープ式となります。



次の図を見てください。少し分かりにくいかもしれませんが、「カウンターウエイト」と「人が乗り降りするカゴ」が巻上機を介してつり合っています。


▲ロープ式エレベーターの構造


つまり、カウンターウエイトとは、カゴとのつり合いを取るための"重り"の役割をしています。

カウンターウエイトがあることで、少ないエネルギーで効率的にエレベーターを駆動することができるのです。


カウンターウエイトの重さは「かご+定格積載量の半分」で設計されています。
ゆえに、エレベーターに誰も乗っていない場合は、カゴが自動的に上がることになります。(通常は、巻上機のブレーキが働いているので、勝手には上がりません。)


2015年1月19日月曜日

巻胴式エレベーター(昇降機)

エレベーターには、いろいろな種類(タイプ)のエレベーターがあります。


その内の一つが巻胴式エレベーターです。


巻胴式エレベーターとは、エレベーターの巻上機(駆動機)が巻胴式のものです。

巻胴式は、一般的によく使用されるトラクション式(つるべ式)とは構造が異なり

つり合いオモリを使用しない為、比較的に大きな動力を必要としますが

設置スペースの縮小、コストダウンが可能です。


又、巻胴の構造から長いロープの使用、ロープの本数などに限りがある為

中高層用エレベーターには不向きであり、低層用エレベーターで使用されます。


又、巻胴式の特徴として、多くは1階のエレベーター横に巻胴式巻上機を設置する

ケースが多いのですが、必ず1階に設置する必要はなく、エレベーターの横で

あれば設置可能な場合もあります。





シーブとは

このページでは、エレベーターの「シーブ」について、解説しています。

シーブとは、ワイヤーロープがかかっている滑車です。

ロープ式のエレベーター(トラクション式)は、"人が乗り降りするカゴ"と"つり合いおもり"の重さのバランスを「巻上機のシーブ」を介して、上手く調整しながら、エレベーターを効率的に駆動させています。



次は、巻上機のシーブの写真です。
巻上機は、エレベーターのカゴを動かしています。エレベーターの心臓部です。
▲巻上機のシーブ


次は、調速機のシーブの写真です。
調速機は、エレベーターの昇降速度を監視しています。
▲調速機のシーブ

シーブの経年劣化について
シーブは、長いこと使い続けていると、経年劣化により、ワイヤーロープがかかっている溝の部分がすり減ってきます。
使い続けていると、さまざまなトラブルを引き起こしますので、定期的な交換が必要となります。

作動油について(油圧式) 昇降機

作動油は油圧エレベーターで動力を伝達させる為の流体で、油圧エレベー

ターで最も重要な部品の一つです。


油圧機器の機能を十分に発揮させる為に、それらに適合した作動油を

使用する必要があります。又、十分な品質管理が大事です。


作動油は適切な油圧装置に適合した物で、また、地域の気温等により作動油の

粘度が異なった物も使用されます。


作動油が劣化すると、周辺機器のシリンダーパッキの損傷、油もれ、油圧シリン

ダーの損傷油圧ピストンの動作不良、ストレイナーの目詰まり等、様々な

不具合をもたらします。

また、作動油の中にゴミや気泡などが入り込むとエレベーターの動作不良、着床

不良などにもなります。 ※作動油の油量にも注意しましょう!


機器の破損、エレベーターの不具合・故障を未然に防ぐ為に定期的に

作動油の点検・取替を実施しましょう。













2015年1月16日金曜日

漏電遮断機 NFB(ノーフューズブレーカー)

漏電遮断器(ろうでんしゃだんき )とは、エレベーターの機器に過負荷や電線が



短絡(ショート)・漏電(電気がもれる事)などの要因でエレベーター側(二次側)

の電気回路や機器に異常な過電流が流れたときに電路を開放し、建物側

(一次側)からの電源供給を遮断することにより機器や電線を損傷から


保護するために用いる遮断器の一種です。




建物には、給排水や照明などの様々な設備の遮断器があり、分電盤と

呼ばれる箱の中にまとめられています。


エレベーターの機器もさることながら、漏電遮断器も長年使用していると

劣化し正常な機能を果たせなくなる事がありますので、定期的に取替計画を

立てましょう。


又、漏電遮断器には、しっかりと使用目的を記載し、停電などの災害が

あった時にすぐに確認出来る様にしておきましょう。





エレベーターの階数を表すアルファベット「B1」「1F」「R」の意味

エレベーターに乗って、行き先の階数ボタンを押す時、「B1」「B2」、「1F」「2F」、「R」などの表示がありますよね?

ここで、「B」「F」「R」はどういう意味なのか疑問に思ったことはありませんか?



これらの意味は、それぞれ次のようになります。


「B」の意味
「B」は、「Basement」の略です。
Basementには、"地下、地下室"という意味があります。

B1が地下1階、B2が地下2階です。


「F」の意味
「F」は、「Floor」の略です。
Floorには、"階"という意味があります。

1Fが1階、2Fが2階です。


「R」の意味
「R」は、「Roof」の略です。
Roofには、"屋上"という意味があります。


Rが屋上です。


以上、エレベーターに関するちょっとした豆知識でした^^

2015年1月15日木曜日

三角形の楔(くさび)を使用して昇降機を固定

当社が提供している小荷物専用昇降機(ダムウェーター)のコンパクトタイプ(ADC型)は、外装一体型で昇降路工事が不要です。

▲外装一体型で昇降路工事が不要のダムウェーター


▲昇降路を別途工事する必要があるダムウェーター


ダムウェーター設置するためには、各階に開口を設ける必要がありますが、通常、この開口はダムウェーターの本体外寸より、少し大きめに設けます。


本体外寸と同じ大きさにすると、ダムウェーターが入らない可能性があるからです。


そのため、床の開口と昇降路には、隙間ができます。



通常、この隙間は、溶接で固定します。
しかし、木造の建物の場合は、溶接ができません。

そんなときは、楔(くさび)と呼ばれる三角形の堅い木材を使用して、固定します。

2015年1月14日水曜日

エレベーターの三方枠とは

三方枠(さんぽうわく)とは、扉やエレベーター入口の三方向(上左右)に設けられる枠のことをいいます。

ちなみに、四方向(上下左右)に設けられた枠を"四方枠"といいます。



三方枠については、次の写真を見ていただいた方が分りやすいと思います。

▲簡易リフトの三方枠


ご覧のとおり、三方枠には、下に枠(段差)がありません。
段差がないので、台車もラクに搬入できます。


三方枠を設ける理由には、「扉を取り付けるため」「物をぶつけやすい入口部分を頑丈にするため」などがあります。

2015年1月13日火曜日

煙感知器と防火シャッターの連動について

煙感知器(けむりかんちき)とは、火災の煙を感知する器具です。

ちなみに、熱を感知する器具を「熱感知器(ねつかんちき)」、炎を感知する器具を「炎感知器(ほのおかんちき)」と呼びます。


当社が提供している簡易リフト(ハイパーリフト)でも、煙感知器が必要な場合があります。


例えば、
以前、当社で設置させていただいたT倉庫様の簡易リフトには、防火シャッター※が設けられています。
※消防法により、防火区画の一種である竪穴区画が設けられているため。

▲T倉庫様の簡易リフト



「煙感知器」と「防止シャッター」は、連動しており、もし、火災が発生した時は、煙感知器が煙を感知し、防火シャッターが自動的に閉まるようになっています。


火災で怖いのは、煙による一酸化炭素中毒です。


防火シャッターにより、煙の拡大を防ぐことができます。



2015年1月9日金曜日

エレベーターの停電時自動着床装置とは

エレベーターの安全装置の一つである"停電時自動着床装置"について、解説します。



停電時自動着床装置の働きは、閉じ込め事故を防ぐことです。


エレベーターは、電力供給されていないと、動くことはできません。

かご(乗場)が動かないのは、もちろんのことですが、電力供給がされていないと、扉の開閉もしなくなります。


日本は、他国と比較して、電力供給が安定しているといっても、地震や台風など、突然の自然災害時では、電力供給がストップする可能性があります。


停電時自動着床装置は、そんな停電時に活躍します。


停電時自動着床装置が付いているエレベーターでは、停電が発生すると、バッテリー電源に切り替わります。

その後、自動的に最寄りの階まで運転し、扉が開きます。

2015年1月8日木曜日

エレベーター安全装置(セフティーシュー)

エレベーターには、安全に使用していただく為に、安全装置が備え付けられています。


その一つの安全装置にセフティーシューがあります。


セフティーシューの役割は扉が自働で開閉した時に人や物が扉に挟まらない様

にする為に安全装置です。


エレベーターには外扉(乗場扉)と内扉(かご扉)があります。


セフティーシューは外扉と内扉の間にあり、内扉に取付けられています。


セフティーシューはセフティシュー(棒)を押さえ込んだときに安全スイッチが
動作する様になっており、スイッチが動作すると扉が開くようになっています。
扉が開いている時にスイッチを動作させても、扉が開く動作は停止しません。

又、セフティシュー(セフティスイッチ)が正しく取付けられていないと
扉が開閉する際などにガタガタと音がし大変、怖い思いもします。


長年使用しているセフティーシューや正規寸法でないセフティーシューを使用
していると大変危険なので定期にメンテナンスを心掛けましょう。

















かご内インジケーターとは

エレベーターの「かご内インジケーター」とは、現在、停止している階を表示する装置です。

インジケーターとは、英語で"Indicator"と書きます。直訳すると「表示板」という意味になります。

▲人が乗り降りする「かご内」に取り付けられています



▲同じ「かご内」の車いす用押しボタン付近に取り付けられています

2015年1月7日水曜日

日本エレベーター協会標準集(JEAS)の制定について

日本エレベーター協会は、昇降機関連の業界団体です。

協会標準(JEAS)の制定
昇降機に関する法令、JISなどの適用と方式の統一化を図るため、昇降機の機能、定格、寸法などの協会標準(JEAS)を設けました。また、これらをまとめて協会標準集を発行しました。2010年版には76種類の協会標準が収録されております。
引用元:一般社団法人日本エレベーター協会(事業内容)
例えば、小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の点検口については、次のように記載されています。

日本エレベータ協会標準集JEAS-A521小荷物専用昇降機の構造に関する標準

4.10機械室
機械室は、次の各号に定めるところによること。
(1)機械室の床面積は昇降路の水平投影面積以上とし、天井の高さはおおむね1m以上とすること。
ただし、機械の配置および管理に支障がない場合においてはこの限りではない。
(2)機器の管理に支障のない幅および高さを有する点検口を設けること。
(3)点検口に施錠装置を有する戸を設けること。
(4)維持管理に支障のないよう機械室の点検口に至る経路を確保すること。
(5)他の設備の機械室とは有効に区画されていること。
(6)点検用コンセントを点検口付近に設けること。

2015年1月6日火曜日

小荷物昇降機とエレベーターの違い

このページでは、"小荷物昇降機とエレベーターの違い"について解説しています。


まずは、小荷物専用昇降機とエレベーターの写真を見比べてみましょう。


▲小荷物専用昇降機


▲エレベーター


いかがでしょうか?
大きさが違うことに気づきましたか?


さらに、建築基準法では、以下のように区分されています。




●エレベーター
かごの面積1平方メートル超又は高さ1.2m超

●小荷物専用昇降機
かごの面積1平方メートル以下かつ高さ1.2m以下

※かごとは、荷物や人が乗るスペースです。


もっと違いを見ていきましょう。

1、人が乗れるか、乗れないか
エレベーターは、人が乗れます。
小荷物専用昇降機は、人が乗れません。


2、設置場所
エレベーターは、マンションやビルに設置されます。
小荷物専用昇降機は、飲食店や事務所に設置されます。


3、用途
エレベーターは、人の輸送が主な目的です。
小荷物専用昇降機は、荷物の運搬が主な目的です。


2015年1月5日月曜日

ダムウェーターの種類

「飲食店にダムウェーターを設置したくて、色々探しているけど、種類がたくさんあって違いがイマイチ分からない!」という方はいないでしょうか?

このページでは、ダムウェーターの種類について、解説しています。


当社では、3種類のダムウェーターを提供しています。

1、コンパクトタイプ(ADC型)
カゴ(荷台)が腰高、昇降路一体型



2、テーブルタイプ(ADT型)
カゴ(荷台)が腰高、昇降路は別途工事



3、フロアタイプ(ADF型)
カゴ(荷台)が床と同じ高さ、昇降路は別途工事



昇降路とは?
通常、ダムウェーターを設置するためには、"昇降路"が必要となります。
昇降路とは、ダムウェーターのカゴ(荷台)が移動するための空間です。煙突をイメージして頂ければ分りやすいと思います。

コンパクトタイプは、昇降路一体型となっており、昇降路を別途工事する必要がないため、「工期が短く」「低価格」で提供できます。

ダムウェーターの設置予定場所に昇降路がない場合は、コンパクトタイプを選ぶのが良いでしょう。


カゴ(荷台)の高さについて
ダムウェーターをカゴの高さで分類すると次のようになります。

腰高
コンパクトタイプ・テーブルタイプ

床と同じ高さ
フロアタイプ



腰高とは、文字通り、床からカゴ(荷台)までの高さが、腰高にあることです。

料理や書類を手で積込む場合は、腰高(コンパクトタイプ・フロアタイプ)の方が、しゃがむ必要がなくていいでしょう。

台車で荷物を積込みたい場合は、フロアタイプがいいでしょう。