2014年12月26日金曜日

ワイヤーロープ(主索)検査基準 エレベーター


ワイヤーロープ(主索)


【径】

測定箇所:
昇降する頻度の最も高い階(基準階)から加速終了位置又は減速開始位置の主索が綱車に掛かっている場所

最も摩耗した主索:
未摩耗直径寸法→測定寸法

92パーセント未満 要注意
90パーセント未満 取替要



【疲労破壊】

素線の破断が平均に分布している場合:
1よりピッチ内の素線切れ総数が6より鋼索にあっては24本、8より鋼索にあっては32本を超えていること又は1 構成より(ストランド)の 1 よりピッチ内での破断数 4 以下破断素線の断面積が,元の素線の断面積の70%以下(※1)となっているか,又は,さびが甚だしい場合

1 構成より(ストランド)の 1 よりピッチ内での破断数 2以下

素線の破断が 1 か所又は特定のよりに集中している場合:
素線の破断総数が 1 よりピッチ内で 6 より鋼索では12 以下,8 より鋼索では 16 以下又は1構成より1ピッチ内の素線切れが9本をこえていること
(※1)  破断素線の断面積が 70%以下かどうかは,素線の摩耗長さを測定し,下記表の数値以上であることで判定できる。 


【素線の摩耗長さ】

ロープの構成記号及び摩耗長さ(/1) 単位:mm
主索直径 8×S(19) 6×W(19) 8×Fi(25)
8 2.8 3.2 2.6
10 3.6 4.0 3.3
12 4.2 4.8 4.0
14 4.9 5.6 4.4
16 5.6 6.3 5.4
18 6.3 7.2 6.2
20 7.1 8.1 6.5



【素線の摩耗長さ(異形線)】

ロープの構成記号及び摩耗長さ(/1) 単位:mm
主索直径 8×P-S(19) 8×P-Fi(25)
10 4.3 3.7
12 5.2 4.5
14 6.1 5.2
16 6.9 6.0
18 7.8 6.7



【主索の錆及び錆びた磨耗粉の状況】

全長の錆及び錆びた磨耗粉の固着の状況を目視により確認し、錆びた磨耗粉により谷部が赤錆色に見える箇所がある場合にあっては、錆びた磨耗粉により谷部が赤錆色に見える部分の直径及び綱車にかからない部分の直径を測定するとともに当該箇所を重点的に目視により確認する

判定基準:
  • 錆及び錆びた磨耗粉が多量に付着し、素線の状況が確認できないこと
  • 表面に点状の腐食が多数生じていること
  • 錆びた磨耗粉により谷部が赤錆色に見える部分の直径が綱車にかからない部分の直径と比較して94%未満であること
  • 錆びた磨耗粉により谷部が赤錆色に見える部分の1構成より1ピッチ内の素線切れが2本を超えていること



【主索の損傷及び変形の状況】
著しい損傷又は変形があること